チャイナーポップス

 近年では、「宮調式」の旋律で書かれるポップスの曲が多く見られます。また、音楽の編成で中国の伝統楽器を使ったり、京劇の歌い方を取り入れたり、中国の伝説や古詩を題材にするポップスも高い人気を得ています。


 宮調式は、中国民族五音調式の一つです。五音調式を構成する五つの音は「宮」→Do、「商」→Re、「角」→Mi、「徴」→Sol、「羽」→la と呼ばれます。それぞれの音で始まる音階は五声調式と呼ばれます。宮調式は「宮」を主音とする調式です。

 

 民族音楽をR&Bやロックに取り入れたことで、忘れ去れている伝統音楽の保護に繋がるかもしれません。世界のポップスがどんどん統一化されている中、このような自国の文化を取り入れる作品が面白く感じます。では、実際にいくつかの曲を取り入れて紹介したいと思います。

 

 

☆ 一曲目はJay Chouの『髪如雪』です。

 この曲は、唐の詩人李白が書いた『将進酒』の『君不见,高堂明镜悲白发,朝如青丝暮成雪』をヒントにタイトルを決めただそうです。うまく訳せないが、朝から暮までの移り変わりを人生に例え、時間が過ぎて行く早さに感嘆するという意味だとおもいます。良い解釈があったら是非教えてください。

 

 

 

☆ 二曲目は王力宏の『花田錯』です。

『花田錯』は中国四代名著『水浒传』中の1シーンです。花田祭りと呼ばれる、男性が女性を強奪してきて妻にするという婚姻風俗で起きた喜劇です。

この曲も宮調式で作られ、京劇のバックミュージックを使用しています。MVでは、実際に京劇の場面も出てきて、現実と物語のコラボでチャイナファンタシーが感じられます。

 

 

☆ 三曲目は陶喆の『Sunsan』です。

この曲は、京劇の『蘇三起解』をR&B風にアレンジした曲です。


 『蘇三起解』は恋人の冤罪を訴える法廷でのシーンです。王尚書が蘇三という遊女と恋に落ち、共白髪まで添い遂げると誓った。しかし、王は蘇三に会うために、遊女屋でお金を使い尽くし地元南京へ戻る。その後、蘇三は商人の妾として売られたが、商人の妻が商人を毒殺し、その罪を蘇三になすり付ける。罰を下る法廷で、王は再び蘇三のために登場する・・・

このような中華風ポップスはまだまだたくさんあります。日本も三味線をポップスに取り入れる曲があります。その地域の文化で生み出す音楽を、もっと伝統を大事にしないといけないなと思いました。

 


『雑談コーナー』

 五音音階の歴史について、それについて色々な説がありますが、特にびっくりした記事を見ました。1987年、中国河南省舞陽県の賈湖という村で、古代の笛を発掘されました。炭素14(注:放射性炭素年代測定)で測定した所、これらの笛は8000〜9000年ほどの歴史がある事がわかりました。

 発掘された笛は、鶴類の骨で作られ、7つの穴があり、音の位置を表示する記号なども分かるように記されています。その頃から、五音階がすでに存在していた。」という説です。中国の文明は五千年と言われてきましたが、一体何年の文明を有しているのだろうか。

 

 歌手喆の父は京劇の芸人だったため、アメリカで生活していたが中国の文化に影響されていたらしいです。海外にいると、もっとアイデンティティを行かせる方法が気付くかもしれないですね。